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ユマニテク医療福祉大学校の教員をしています。専攻は理学療法学科です。これから、学生とともに学校生活と理学療法士に仕事について紹介をしていきます。

2010年6月24日木曜日

話すこと、聞くこと(2)

話すこと、聞くこと(2)




さて、少し小休止をいただきました。その間にいろいろな情報を集め、まとめる事ができました。
やはり、社会的問題の背景の裏側には高度成長期による経済成長が、家庭環境の変化に問題をもたらしているとの見解であります。東京大学大学院教育学部教授 本田由紀先生のまとめです。
      教育・仕事・家族の関係の変化の中で若者が直面する困難について
内閣府の提出された国民白書のデータや調査の結果が示しているとのことでした。一部抜粋をしましたので参考にしてください。



それでは、世界に目を向けてみるとどうでしょうか?
先日のscienceの特集のまとめを少しして見たいと思います。
世界的にみても、学習方法については永遠のテーマのようです。最近は、国際経済機構(OSCE)が行っている世界各国の学力評価を行った結果が要約されています。特に発展途上国に関しては第2カ国語の習得の考え方が明確です。そして国によっては、国を挙げての教育体制を強化しています。もっともよい例がインドの理数系教育です。マスメディアによく取り上げられていますので、ご存じでしょう。現在のIT産業にはなくてはならない存在になっています。現在のコンピュータのアプリケーションのほとんどのプログラムはインドで作られています。そして、世界の一流企業ではインド人の採用が増えてきているのが現状です。

また、他の国々も同様です。第2言語を学習することが、貧困からの脱出の近道であると考えています。そのため、母国語以外の言語を学習をするそうです。英語、フランス語、スペイン語などなどです。余談ですが、現在中国は経済発展が著しく中国人口を考えると中国語を学習するほうがたくさんの人と話せる可能性があると思いますが、世界では、スペイン語を話せる人口のほうが多いようです。理由はヨーロッパ植民地時代の影響のようです。世界人口の約7割の人が理解できるそうです。

国が教育を支援する、その結果、経済が成長していく。そして、優秀な人材を作り上げて自国の発展を成し遂げ、国際社会の中で生き残りをかけるのが目標のようです。

しかし、日本の場合は、義務教育を行っている事は、素晴らしいことです。その甲斐あって国民が豊かになったと思います。しかし、現在の学力に関しては国際社会の中では、中流以下のようです。先ほどOSCEの話をしました。世界共通の学力評価テスト(PISA:the Program for International Student assessment)を文部科学省が平成17年度より行っています。学力テストの内容は、科学的、数学的、読解力の3部門に分かれており、日本は科学的、数学的に関しは、上位ランクでしたが、読解力に関しては中位レベルだそうです。このテストは3年ごとに行われていますが、年々低下していく傾向にあるようです。

詳しくは文部科学省ホームページを参考にしてください。
           「読解力」向上プログラム
そのため、教育カリキュラムを再編をし、「ゆとり教育」から「詰め込み教育」への変更を行い、第2言語を習得する方針を固めたと考えます。



しかし、「ゆとり教育」を受けてきた子供達は、どうしましょうか?そのままおざなりにしておくわけにはいきません。現在の中等教育が終了した子供たちがその「ゆとり教育」を受けてきました。そのため、国際社会を「生き抜く力」(PISAでいう読解力です)が不足しているそうです。これは文部科学省も否定をしていません。
あまり、マスメディアにと上げられませんが、現在の高等教育(大学教育)では中等教育の補講を行っている大学がほとんどです。特に理数系の学科についてです。「理数系離れが深刻です。」などのリポートはよく耳にします。


前置きが長くなりました。

そこで、scienceの特集です。「生き抜く力」(PISA型読解力)ですが、これを形成させるためには「読むこと、書くこと」が絶対条件のようです。しかし、今までの学習方法は教科書から学習を行っていましたが、最近は、World Wide Webを利用した教育方法に変更して行くことが必要であるようです。そして、自国のみの教育から世界を相手とした教育の必要性があるとの事でした。そのためには何が必要なのでしょうか?

よく考えてみるとiPadやiPhoneなどが良い例ですね。アメリカの大学では、電子書籍で授業を行う試みが行われています。日本でも関西圏である学校が試験的に導入をしていく事が報道されています。時代にあった教育方法、しかも効率的な教育方法を確立していくことはとても大切なことです。


効率的に学習を促進させるには、心理学者達は the Landscape Modelによる学習方法が効果的であると考えれているようです。学習者の知識背景を増やすことにより、学習は効果的に進んでいくようです。つまり、言語の意味理解を促し、言語の概念を理解することが、学習をするためには必要であるとのことです。そして、the Science Writing Huristic(SWH)を行うことが概念を覚えることに有効であるそうです。SWHとは文字を写し、わからない文字は意味を必ず調べる方法のようです。

自分も実感しますが、確かに言葉の意味が理解されていないと会話もできませんし、書くこともできません。また、逆に意味をきちんと理解すると不思議とわからないことがわかるようになった経験はあります。そして意外と文字を書いて意味を調べていく動作をすると文章理解を促すことができた経験があるのは事実です。

わからなければ、意味を再度考え何度も読み直すことで意味を理解することができるようです。

長くなりましたね。次回は概念をどのように人間は理解しているのでしょうか?をまとめてみます。

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